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エクセルやワード同士の比較についての一つの解


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システム現場でもドキュメントにワードやエクセルを利用する場面は多いだろう。複雑で膨大な
資料に対して悩む事は、資料同士の比較について。どこがどう変化したかを把握することである。残念なことに、エクセルやワードは単純なテキストファイルではなく、かといって正確に比較するフリーツールは(私が確認したところ)皆無である。特にエクセルはワードの様に変更履歴といった校正ツールを持っていないので尚更。今回はそういった比較に対しての一つの解を挙げてみようと思う。

印刷結果を正とするならPDF化して比較する。


■ 印刷上隠れて見えない点は相違としない場合であれば、PDF化してそれを比較すればいい。

DiffPDFというツールでPDFを比較するツールがある。ドキュメントをPDFで保存してひかくすればその差分も直観的に把握できる。

英語版であるが、ポータブル版なので適当なフォルダに展開して簡単に利用することができる。これで比較の難しいドキュメントの比較が可能である。大まかな利用法は後述する。

エクセル向けに比較ツールを作ってみる。


■ エクセル向けに比較ツールを作ってみた。


Excel上でPDFを出力し、比較するマクロツール。(DiffPDF必須)

ToPDFCompareの利用方法


■ 超簡単な説明である

まず、事前準備として、DiffPDFはインストールしておく。
対象のエクセルドキュメントを開く

適当ではあるが・・ご勘弁。
次に、先ほどダウンロードした[ToPDFCompare.zip]を展開し、[ToPDFCompare.xla]をダブルクリックで起動する。

なにやらメッセージが出現するので、[マクロを有効にする]を選択する。

初期起動では設定画面が開く。上から、

を設定し、ダイアログを閉じる。

すると、「アドイン」というリボンが増えるので、クリックして内容を閲覧すると、4つコマンドが表示される。左から

ここで利用するのは「PDF(A)」。クリックると、ファイル生成後、「Complete」と表示されるまで待つ。

次に、比較先のドキュメントを開く。

今度はアドインの「PDF(B&Compare)」をクリックすると、比較先をPDF保存した後、DiffPDFが起動し、互いを比較する。

左右ペインでどこが変化しているかが確認でき、各ペインの左端にマーカーが配置される、エクセル上でも難しい扱いになっている、オブジェクト内のテキストも見事に比較できている。マーカーの色も変えられるので、便利である。

おすすめの設定は右下ペインにある、Zoning。初期はOFFになっているが、チェックをつけてONにしておくほうがいい。

さて、上図でも認識できていない相違点が有る事にお気付きだろうか。
上図は文字ベースの比較である。右上ペインの「Compare」設定項目が「Characters(文字列)」になっているので、「Appearance(外観)」のモードに切り替えてみよう。

外観においてどのあたりが変化したのかが参照できる。こちらの場合、テキスト以外の変化点は、右の吹き出しの指す方向の変化がわかる。

シートをまたがった比較であれば、複数シートを選択した上で比較することができるが、膨大な量であれば、PDF出力する場合の処理付加や、印刷向けに作成されていないドキュメントの比較等、課題点はあれど正解に限りなく近いツールであると思う。

結論(まとめ)


■ 結果:まあまあつかえる

シートをまたがった比較であれば、複数シートを選択した上で比較することができるが、膨大な量であれば、PDF出力する場合の処理付加や、自動化、印刷向けに作成されていないドキュメントの比較等、課題点はあれど正解に限りなく近いツールである。



 

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